転職活動における自己分析のやり方とは?転職を成功に導く自己分析の方法と考え方のコツ

転職活動の自己分析のやり方

人生のうち、働いている時間は3割弱を占めると言われています。1日単位で見ても、多くの時間を仕事のために使っているのではないでしょうか。

そう考えると、楽しくもない、やりがいもない仕事をしているのはとてももったいないことだと気づくはずです。

「楽しみながら働きたい」「やりがいのある仕事をしたい」というのは、社会人として当然の望みだと言えます。

もし今の仕事がそうでないのであれば、転職しても良いのかもしれません。とはいっても転職すれば必ずしも幸せに働けるのかと言えばそうではありません。中には転職をして失敗する方もいらっしゃります。

転職をしてよりよい働き方ができる人、転職をして失敗する人、この両者には「自己分析」がしっかり行えていたかどうかの違いがあります。

今回はこの自己分析について深く掘り下げて考えてみたいと思います。

転職活動における自己分析とは何か

転職活動を始めてまず行わなければいけないのが自己分析です。自己分析という言葉自体は、就職活動中やビジネス書、自己啓発書などでよく見かけると思いますが、どのようなものなのか理解していますか?

簡単に言えば、自己分析とは自分を探る作業のことです。自己分析では、自分の長所や短所、自分の経験と経歴、自分の夢、自分が抱えている課題など、自分を客観的に見つめ直して評価するのです。

例えば自分の長所は「優しいところ」だとしたら、そうなったのにはどのような経験があったのか、優しいところが長所だと思ったきっかけは何か、優しいと言われたことはあるのか、などと深く探っていく行為をまとめて自己分析と呼びます。

転職活動に自己分析が必要な理由

なぜ自己分析が転職活動に必要かというと、「本当の自分の希望」を明らかにすることができるからです。給与が良いから転職したいと思ったとします。

ですがこれは「給与が良ければどんな仕事でもする」というスタンスなのか、「できれば給与が良いほうがいいな」というスタンスなのかによって、転職後の働き方が大きく変わってきます。

前者のスタンスであれば給与が良いということがモチベーションになりどんなに忙しくなっても一生懸命働けるでしょう。

しかし後者の場合は給与自体がモチベーションというわけではないので、自分に合わない業務内容だったり忙しすぎる職場だった際にくじけてしまいます。

自己分析をしっかりしておけば、後者の場合は「そこそこの給与でいいからあまり残業せずプライベートも大事にしたい」というのが本当の気持ちだったかもしれません。

こういったように自己分析は、自分が仕事に何を求めているかを探り、理想の職を見つける手助けになるのです。

また、自己分析をしておけば履歴書や職務経歴書で自分の強みをしっかりアピールすることができますし、面接でも自信を持って自分について語れるでしょう。

自己分析をしないままでいると「長所は優しいところです」という発言に面接官から「そう思った理由は?」と聞かれた際に、上手く答えられなくなってしまいます。

このように選考を有利に進めるためにも、自己分析は必須です。

年齢別、自己分析のポイント

このように自己分析は大切な作業なのですが、年齢や状況によって分析すべきポイントが異なります。それぞれのケースを見ていきましょう。

26歳まで(第二新卒)の転職

第二新卒で転職をする場合、社会人経験が浅いため自己分析が難しいかもしれません。学校を卒業して最初の会社に入社したとしても、そこではまだ本来の自分を出し切れていなかった可能性があります。

ですから仕事をベースとした自己分析をしなくても大丈夫です。学生時代の自己分析を基に、社会人になってからの自己分析を行い、そのギャップを抑えることで第二新卒世代としての自分の姿が見えてくることでしょう。

30歳以上の転職

30歳以上になると、社会人経験がそこそこあるはずです。仕事にも慣れてくる頃ですし、部下や後輩との関係を築いていた経験もあるでしょう。

ですから転職後も、同じような特性が現れると思って間違いありません。自己分析では、入社してからこれまでに、どのような変化があったかを比較してみましょう。

変化のきっかけなども振り返ってみると、自分がどのような仕事をしたときに楽しいと感じ、どのような仕事が苦手なのか、といったことが明確になります。これは新しい会社を選ぶための大きな指標になるでしょう。

未経験の業界・職種への転職

これまで経験してきた仕事とはまったく違う業種へ転職したい場合は、「どうして違う業界で働きたいと思ったのか」を掘り下げてください。

もともと希望していた業界があったが諦めて違う職種に就いたのか、社会人として働くうちに新しい業界に興味を持ったのか、それだけでも大きくスタンスが異なるでしょう。

同業種に転職するよりも「なぜ」という問いを受けやすいので、自己分析は徹底して行なってください。

自己分析の方法

自己分析をするためには、まずは紙に自分の情報を書き出すことから始めます。パソコンを使ってリストアップするのもいいですし、マインドマップを作るのもいいでしょう。

自分がやりやすい方法でOKです。要は、自分にまつわる情報をアウトプットすればいいのです。なお、書き出す際は下記の項目ごとにまとめてみましょう。

自身の強み

自己分析では自分の強みと弱みについても明らかにします。強みはそのままアピールポイントになりますし、弱みは今後の改善点につながります。

この項目は、自己分析の出発点だと言えるでしょう。性格的なことでもいいですし、仕事の進め方、特技、資格など何でもいいのでどんどん挙げていってください。

「正確さが必要とされる作業が得意」という強みがあったとしたら、次にそれにまつわる具体的なエピソードを思い出します。

例えばチーム全体の作業効率を高めるため、自分の作業手順を全員に伝えた、などというエピソードがあれば、面接で相手に伝えやすくなるからです。

弱みについても正直に洗い出しましょう。誰しも得意なことがあれば苦手なこともあるので、気にせず挙げていきます。

弱みについてはその点を克服するためにどんな努力をしているか、というところまで掘り下げます。自分にはこういう技術が足りない、そのために資格取得のために毎日○時間勉強している、といった風です。

弱みを克服するまでの目処もセットにしておくと、面接官に突っ込まれてもすぐに切り返すことができます。

具体的な数字を挙げる

自己分析で洗い出した事項は、 数字を使って具体的に表すことがポイントです。例えば「○○をして○○万円の利益をあげた」「○○で○○社の新規顧客を獲得した」といったことです。

数字で強みをアピールすると、誰にでもすごさがわかりやすくなります。利益や顧客数でなくても、プロジェクトの期間、チームの人数、規模など仕事の実績を具体化する情報を探し出しましょう。

営業などの数字が見えやすい職種であればすらすらと出てくると思いますが、マネジメントなど管理部門でも実は数字で表すことが可能です。

「○人の新人教育を担当してきた」「○にんのチームで、普通は1年以上かかる仕事を○ヶ月で達成した」など。しっかり思い出せば、何かしら具体的な数字をもってアピールするポイントが見つかるはずです。

どんな仕事をしてきたか

面接では「あなたは今までにどのような仕事をしてきましたか?」という質問をされます。これに的確に応えるためには、まず入社してから今までに経験した仕事を全て年表形式に並べて自己分析を進めましょう。

意外と過去の仕事は忘れてしまいがちですが、この年には何をしていたか、と思い出すように年表を埋めていけば記憶が蘇りやすいのです。

年表ができたら、その中から「実績をあげた仕事」「失敗した仕事」とそれらにまつわるエピソードを記入していきます。

さらに、苦労したことや工夫して乗り越えたこと、失敗から得た教訓、そのときに身につけたスキルなど、細かく明記していきます。

「なぜ」を繰り返す

「なぜ転職したいのか?」という質問も、面接の定番です。これは志望動機にもつながりますし、転職活動における自分の軸をはっきりさせるためにもしっかり考えておかなければいけません。そのためには「なぜ」を最低3回繰り返すことが重要です。

「今の仕事が嫌だから転職したい」と思っていたとして、それに「なぜ」と自分で問いかけてみます。すると「楽しいことがない」という答えが見えるかもしれません。

そこでまた「なぜ」と問いかけることで、「自分はお客様からありがとうと直接言われたい」と自分の気持ちをあぶり出すことができます。

3度目の「なぜ」では、「お客様と直接接することができる、接客業に携わりたい」という転職理由が見つかります。

今の仕事が嫌で単に逃げ出したかっただけと思っていても、本当は「接客業がしたい」という思いがあったのだと気付かされます。

このように、自分が今思っている転職理由がネガティブなものだったとしても、自己分析で深堀りしていけば何らかの根拠や理由があるはずなのです。

自己分析と企業のニーズを擦り合せる

ここまでの自己分析で、自分の強みと弱み、仕事の成果、転職理由が明確になりました。自分が将来進みたい道もわかったはずです。

この中から、転職しようと思っている企業のニーズにマッチする材料を選び出します。

転職先で「接客業のスペシャリストになりたい」という道が見えたら、スペシャリストになるためには今まで自分が経験してきた業務のこういうところを活かせる、その結果御社には○○という利益をもたらすことができる、といったような理論です。転職希望者は、はっきりしたビジョンを持っていたほうが良いでしょう。

応募先企業も「なんとなく」で選ばれたくはないからです。自己分析で導き出した答えをもとに、「転職先ではどんな活躍ができて、どんな利益をもたらすことができて、どんな未来が待っているか」ということをまとめれば、しっかりとしたアピールになるはずです。

自己分析の注意点

このように有益な自己分析ですが、やり方を間違ってしまうと意味のないものになってしまいます。いくつか注意すべきポイントがあるので、必ずチェックしてください。

感情と志向を切り分ける

転職はステップアップ、キャリアアップを目指すようなポジティブな理由ばかりではありません。労働条件が悪い、給与が低い、人間関係がよくないなど、現状への不満から転職を考えることも多々あるでしょう。

むしろ、現状への不満がないのに転職を考えるのはレアケースです。しかしそういったネガティブな感情をそのまま転職の動機にしてしまうと、自己分析は良い方向に進みません。

なぜならそれは感情に左右されているからです。心身の負担から転職を選んだ人は、仕事に対する自分の方向性を見失い、自己を過小評価してしまう傾向にあります。これでは自分の本当の強みなどは挙げられないでしょう。

ですから自己分析をするときはマイナスの感情をいったん排除し、客観的な事実のみを受け入れるようにしましょう。

良い面、悪い面、両方を把握する

といっても、ポジティブシンキングだけでは自己分析が失敗します。すべての物事には良い面も悪い面も両方が存在しています。

明るい人もある意味では軽薄だと言えるかもしれませんし、暗い人は落ち着いていて冷静だとも言えます。

これを良い面だけしか見ていないと、面接官に突っ込まれるリスクがあります。悪い面もあって当然なのが人間ですから、正直に自分のことを両面から見つめ直してみましょう。

客観性、論理性がない自己分析はNG

裏付けのない自己アピールは、意味がありません。転職活動においては、感情や思い込みを排除した、キャ完成のある自己アピールしか受け入れてもらえません。

自分では「こうだ」と思っていることも、他人からみれば納得がいかないこともあります。「ポジティブでいつも明るく元気です」とアピールされても、面接官は短い面接時間内にそのことを把握できるでしょうか。

面接官に納得させるためには、「どうしてそう言えるのか」という論理的かつ客観的なエピソードを話す必要があります。

ただ感情だけで自己分析に取り組むのではなく、自分が考えたことを論理的に話せるようにならばければいけません。

第三者の意見を受け入れる

基本的に自己分析は自分ひとりでするものですが、時に信頼できる第三者や自分のことをよく知っている友人にチェックしてもらうと、より精度が上がります。

転職エージェントなどに登録している場合は、キャリアコンサルタントにチェックしてもらうと良いでしょう。

自己分析を続けていると、ときに迷路にはまり込んでしまうことがあります。自分の本当の良さを見失ってしまったり、間違ったアピールポイントを無理やり探し出してしまったり。自分の価値がわからなくなって落ち込んでしまうこともあるでしょう。

そのようなときは第三者の視点からチェックしてもらうと、「自分はこんな風に見えているのか」「自分の良さはここだった」と、自信を持つことができます。

また、他人の意見は面接官の意見にも通じるところがあるので、かなり役に立つでしょう。ただ、人の意見に左右されてはいけません。

あくまで転職は自分がするものであって、人に何を言われようと自分の意志で進めていくものです。ですからあくまで参考程度にしておきましょう。

まとめ

転職活動を始めるときは、まず自己分析から始めましょう。自己分析をしておくと、自分のアピールポイントやこれまでに身につけたスキルが明確になるため、転職活動をスムーズに行うことができます。

転職活動を成功させるためというのはもちろんですが、その後の自分の働き方、ひいては自分の人生を左右するものと言っても過言ではありません。

少し難しいかもしれませんが、ぜひ自己分析にトライしてみてください。

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