法人営業と個人営業の違いとは?どっちがきつい?両者の違いを比較

今回のテーマは、法人営業と個人営業との違いです。どちらも同じ営業職ですが、それぞれに違った魅力があります。

どちらでも使えるスキルもあれば、それぞれ違う能力が要求されることもあります。

これからこの2つの営業職について説明します。これから就職活動や転職活動をするときに、こうした知識を役立てることもできるでしょう。

法人営業と個人営業の仕事のプロセスの違い

どちらの業務も、営業であるという点は同じです。違いは顧客だけでしょう。法人営業では、企業などの団体が顧客です。他方、個人営業の場合は、一般家庭の方が顧客の中心になります。

営業である以上、どちらの業務でも、紹介する製品のよさやサービスの充実ぶりをアピールし、契約を獲得することが仕事の目的となります。客層の違いに応じて、仕事のプロセスがどのように違うのかを次にみていきます。

法人営業のプロセス:顧客新規開拓

法人営業での大切な仕事のひとつが、顧客の新規開拓営業です。以下ではそのプロセスをまとめてみました。

さらに法人営業で顧客としてねらうのはどういう対象なのか、また契約を成立させるために大切なことは何なのかについてご説明します。

新規開拓営業のフロー

  1. 見込み客をピックアップし、新規顧客になりそうな企業のリストを作成する
  2. アポをとるためのターゲット企業を絞り込む
  3. 企業に電話をし、訪問日時と担当者との面談のアポをとる
  4. 企業を訪問して担当者と面談。商品のプレゼンを行う
  5. 契約成立

法人営業では、その名の通り、法人を対象にした営業活動を行います。個人ではなく、企業や非営利団体などが法人営業の顧客になります。契約に関する最終的な決裁権をもっているのは、そうした企業の社長や団体代表です。

とはいえ営業マンが、社長や代表を相手にプレゼンをすることはまずありません。企業に電話をかけても話す相手は庶務課のスタッフや秘書ですし、訪問のアポがとれても会うのは会社や団体のなかの担当者です。契約をまとめるには、まずこうしたスタッフを説得しなければいけません。

担当者を相手に契約の約束をとりつけても、社長がじっさいに決済を承認するまでにある程度の時間がかかります。会社の規模によっては、社長のほかに何人かの役員の承認が必要になる場合もあります。法人営業とは時間のかかるもので、ある日いきなり契約がとれて業績がすぐにアップするものではありません。

プレゼンをするときのコツ

法人営業を成功させるための最大のコツは、ターゲット企業の課題や悩みを見抜くことです。担当者と話しをするなかで、営業マンは情報収集を行います。それをもとに、会社の課題を解決できる商品を適確に紹介すれば、担当者の興味を引くことができます。

プレゼンを組み立てるときには、そうした商品を購入することで、企業にどんなメリットがあるのか、課題がどのように解決されるのかなどを具体的に説明することが大切です。企業の悩みに正確に焦点があてられていれば、担当者はまちがいなく関心をもってプレゼンを聞いてくれるでしょう。

担当者を納得させるプレゼンを作るには、事前の情報収集がなによりも大切です。アポがとれたら企業や団体を何度も訪問し、担当者と気さくに話せるまで信頼関係を築いておかなければいけません。「じつはこんなことがわが社の悩みで…」と相談をもちかけられるような関係に持ち込むことがベストです。

プレゼンの技術を磨いたり、契約後のアフターサービスをマメに行うなどの努力も必要です。ですがまず最初のステップとして、担当者からの信頼を得ること、そのためのコミュニケーション術をもつことが法人営業では不可欠だといえるでしょう。

個人営業のプロセス

個人営業の基本的なやり方は、法人営業と大きくは変わりません。個人営業の最大の特徴は、目の前の顧客がそのまま契約決裁者でもあるということです。

法人営業の場合、営業マンが話す相手は企業や団体の担当者ですが、こうした人たちは契約の決裁権をもちません。社長や代表者のもとへ書類が送られ、最終的に承認されるまでは契約が決済されないのが法人営業です。

それに対し、個人営業の場合は、目の前の顧客を説得することに営業マンは全力を注入できます。目の前の人物が契約に同意してくれさえすれば、その場で業績がすぐに発生するからです。

何度か電話をかけるなど、個人営業でも、顧客の信頼を得るために時間をかけることもあります。しかし時間をかけているうちに、相手の関心が薄れてしまうと意味がありません。契約してくれそうな気配があれば、契約まで一気に話を進めるスピーディさが個人営業には求められます。

法人営業と個人営業の仕事内容の違い

顧客へのプレゼンを考えるときのポイントの違い

法人営業と個人営業では、顧客を説得する際のポイントが異なります。法人営業では会社の利益について焦点をあて、個人営業では人の不安や関心に焦点を絞ります。

企業や団体を対象にする法人営業では、商品を購入することでどんなメリットが発生するのかを、できるだけ具体的にプレゼンで説明することが大切になります。

利益を生み出すために存在するのが企業です。そのためなら、必要な出費はかけてもいいという考え方が企業側にはあります。勧める商品を購入することが、その企業にとっていかにいい投資であるかをうまく説明できれば、法人営業で契約をとれる確率は高くなります。

個人営業では、できればお金を使いたくないと考えている一般の人を対象にする業務です。将来への不安もあり、余計な出費をするよりは貯蓄を考えたいと考えている人が多いです。こうした人たちを説得して契約をとるには、個人的な関心や心配事をより的確に突いて、お金を払う価値があると思わせることが大切になります。

たとえ貯蓄を重視していても、容姿の衰えが気になり始める30代の人なら美容器具や化粧品などに関心があるはずです。子どもをもっている人なら、家庭用の教材も興味があるでしょう。こうした個人的な不安を鋭くとらえ、それが本当に解決できるならお金を出してもいいかなと思わせるプレゼンをすることが個人営業では大切です。

経費か自分のお金かの違い

法人営業では、取引される資金はターゲット企業の資金です。こうしたお金は、会社の利益のために使われる必要経費として社内で処理されます。予算という制限はありますが、その範囲内であれば、商品購入について担当者は前向きに考えてくれる傾向があります。

それに対し個人営業では、一般の方の貯蓄や余剰資金を商品に対して支払わせることになります。つまり、基本的にはお金は使わないと考えている人たちを相手にするのが個人営業です。個人営業で業績をあげるには、ときには相手の感情を揺さぶったりもしながら、出費をすることへの精神的障壁を取り除かなければいけません。

法人営業では「商品メリット」を、個人営業では「人間的な相性」を重視

商品購入で得られるメリットを説明すること、顧客とのあいだに信頼関係を築くことは、法人営業でも個人営業でもどちらも大切な要素です。ですが法人営業では、商品メリットの説明により力点を置きますし、個人営業では顧客と信頼関係を築くことにより尽力します。

法人営業において直接対話をする企業担当者は、会社への不利益になることはぜったいにしません。営業マンとどんなに親しくなったとしても、利益のない商品のために会社の経費をあてることは許されないからです。そのため法人営業では、数値などを具体的にあげながら、会社にもたらされるメリットについて多く説明しなければいけません。

個人営業の場合、目の前の顧客に信頼されることが契約をとるうえでもっとも有効です。人当たりよく、人間的相性を重視する営業が求められます。合理的に説明するより、相手の感情に訴えるほうが契約に結び付きやすいのが個人営業です。たとえ他社製品に比べて機能が劣る商品でも、信頼している営業マンの勧めで購入する消費者はたくさんいます。

キャンセルがでるタイミングの違いを理解する

法人営業でも個人営業でも、一度購入が決まったはずの契約がキャンセルされることはあります。ただし営業対象によって、それが発生するタイミングは異なります。

法人営業でとった契約の場合、正式に決済されてしまえば、キャンセルはまずおこりません。キャンセルが出るとすれば、担当者と契約の合意をしてから社長が決済をするまでの期間です。

社長のもとへ書類が送られるまで、企業では何人もの役員が契約についてチェックします。ここで異議がでると、決済に至らずにに契約キャンセルがおこります。法人を相手にする営業マンは、担当者を説得しただけではまったく安心できません。正式な決済が下りた時点でようやく営業業績がでたことになります。

それに対し個人営業では、決済後であっても、クーリングオフ期間が過ぎるまではいつでも契約キャンセルがおこりえます。

顧客を説得した時点ですぐに契約を結べるのが個人営業の利点です。しかし長いクーリングオフ期間が設定されていることで、契約決済後もキャンセルがでて業績消えかねないことを営業マンは考えておかなければいけません。情に訴えてとった契約は、顧客の気持ちが変わるといつでもキャンセルされる可能性があります。

法人営業と個人営業の給与や休日の違い

法人営業と個人営業の年収について

法人営業と個人営業のあいだには、給与システムに明確な差があります。

法人営業では、基本給はやや高く設定されているものの、インセンティブは低めであることが多いです。またそれらは、成果報酬として給与に上乗せされることもあれば、特別な施設の使用権付与などの形で与えられることもあります。

法人営業にくらべ、個人営業では基本給はやや低めに設定されています。ですがインセンティブが大きいのが個人営業の特徴です。大きな業績をあげる人であれば、個人営業でかなりの年収を得ることができるでしょう。

法人営業と個人営業の休日の取り方の違い

企業や団体を顧客にする法人営業では、土日祝日は営業マンも休む場合がほとんどです。休日出勤をしても、顧客企業に人がいなければどうしようもないからです。カレンダー通り規則的に休日はとれますし、長期休暇がとりやすいのも法人営業の特徴です。

それに対し個人営業の場合は、土日祝日でも勤務しなければいけないこともあります。顧客が暇な時間帯をねらって営業をかけるため、休日業務はほぼ日常的に発生するといっていいでしょう。平日であっても、一般の方が帰宅する深夜まで会社に残り、アポ取りのための仕事をしなければいけないこともあります。

カレンダー通りに休みにくい個人営業では、シフト制で平日に休ませる会社が多いです。一般の方とは異なるタイミングで動かなければいけないため、夏や年末などに長期休暇をとることはむずかしいです。

法人営業と個人営業に就いたあとのキャリアの違い

法人営業でも個人営業でも、その後のキャリアに大きな差はありません。しっかりとスキルを磨き経験を積むことが、将来のキャリアアップにつながります。

法人営業や個人営業をやったあとに考えられるキャリアは次のとおりです。

  • 自社の管理職になる
  • 営業のハイスキルを生かして他社の営業部へ転職する
  • 営業とは異なる他業種へ転職する
  • 退職して起業する

法人営業と個人営業では、身につくスキルに若干の違いがあります。もし将来に転職をするのであれば、こうしたスキルの差をうまく生かしながら、自分にふさわしい業種を選ばなければいけません。それぞれの経験を生かせる代表的な仕事をみておきましょう。

法人営業経験者におすすめの仕事:コンサルタント

顧客の課題をヒアリングしたあと、それを客観的に分析し、最善と思われる解決策を提案するのがコンサルタントの仕事です。課題を解決に導く分析力や提案力は、法人営業で養うことのできるスキルです。法人営業経験者であれば、コンサルタントとして活躍することもできるでしょう。

個人営業経験者にお勧めの仕事:営業企画

営業企画とは、営業部門のサポート役です。営業部門が目標を達成できるように、企画立案からスタッフ指導まで幅広いサポートを行います。顧客を説得するうえでの会話のコツや身だしなみなど、細かなポイントまで営業マンに指導することもあります。

法人営業経験者と個人営業経験者の両方にお勧めする仕事:マーケティング

マーケティングとは、企業が戦略をたてるうえでの基本となる業務です。業界のトレンド、顧客層の決定、ニーズの把握などを行うのがマーケティングです。顧客の反応を直接感じながら販売をしてきた営業マンには、マーケティングはスキルと経験を存分に生かせる仕事でしょう。

法人営業と個人営業はどっちがきつい?

どちらにも違った難しさがあるため、法人営業と個人営業のどちらがより大変かをひと言で決めることはできません。自分の性格やすでにもっているスキル、そして将来手に入れたいキャリアなどを考慮しながら、どちらの営業職に就きたいかを判断するべきでしょう。

法人営業は、企業という組織のなかに入り込み、より複雑な手続きをクリアしなければ契約に至ることができない仕事です。ですが成功した場合の契約金額は大きく、大いに達成感を感じることができるでしょう。業界内の事情に詳しくなったり、人脈が広がったりするメリットもあります。

法人営業とは?仕事内容・年収・やりがい・スキルなどを解説

個人営業は、顧客の情に訴えかけて契約をとる仕事です。うまくいくと即座に契約がとれますが、人としての相性がよくない場合はまったく成功しないという難しさがあります。ですがこの業務で磨かれるコミュニケーション能力はとても大きく、将来はキャリアの幅広い選択肢が開けることもあります。

転職を考える際にどちらの営業職にするかを決めておこう

営業求人をなんとなく眺めていても、最適なターゲットをみつけることはできません。営業への転職をするのであれば、法人営業か個人営業かをはっきりと決めておくことが大切です。

どちらの営業をするのかを決めるときには、転職後の仕事に何を求めるのかをはっきりさせておくといいでしょう。

安定した生活と給与を望むのであれば法人営業のほうがいいかもしれません。多少不規則な生活になっても、業績をどんどんあげて大きな収入を得たい人には個人営業が向いているかもしれません。

またそれぞれの業務をすることで得られるスキルは何か、いまもっているスキルが行かせるのはどちらの業務かなど、転職活動前に考えておくべきポイントはたくさんあります。

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